千手観音像

千手観音像

千手観音像修理について

当山の末寺であった蓮華寺に御本尊としてお祀りされていました千手観音菩薩像でございます。現在では廃寺となり、当山の飛び地境内の観音堂としてお祀りしております。本像は磐田市の文化財指定に先立つ平成13年の調査により、脚部の腐敗・損傷が指摘され、自立できるよう修理することが望ましいとの見解が示されておりました。

このたびクラウドファンディングを通じまして多くの皆様からご厚情を賜り、修復に向けた資金が整いましたこと、衷心よりお礼申し上げます。これを機に、千手観音菩薩像を本来の美しいお姿へ蘇らせるべく、修復に取り組んでまいります。

観音様が変わらぬご加護をお与えくださいますよう、皆様の安寧をお祈り申し上げますとともに、今後ともお力添えをいただければ幸いに存じます。何卒よろしくお願い申し上げます。

定光寺
住職 松本龍哉

吉備文化財修復所による修理工程

一般的な仏像修理の基本理念としては、多くの仏像は100年から150年の修理サイクルを経て継承されるべきであり、この点で本像の現状は既に必要な修理処置を受けるべき時期に来ています。

また、足元と台座の損傷により自立が不安定であることに加え、汚れと過去の修理による仏像そのものへの彩色処置と台座光背等の後補箇所が、著しく仏像の尊容を損ねており、宗教的威厳さに欠ける大きな問題です。

修理にあたっては、安置上の構造的問題の解決、宗教的、歴史的な文化財価値の復活を行い、今後の末永い維持と継承に配慮すべきと考えています。作業スケジュールとしては、下記の通り令和6年度から令和7年度となり2年間におよぶ大規模なプロジェクトになります。

作業状況については、活動報告で随時お伝えいたします。

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TEL:0538-32-1325